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「ところで、皆はどうした?」
無機質な金の瞳が回りを見るが、この建物の中には人の気配が感じられなかった。 「アルは知らないのかよ?水一袋が金貨一枚だぜ?」 それは知っていた。 首都光焔でもそのぐらいの金額になりつつある。 しかし、アルは首を傾げた。 「確か3年前に充分な量を氷室に造って出て行った筈だけど」 二人はふて腐れた顔で言い募る。 「サザが考え無しに売るから!」 「………はぁ?」 無機質な瞳に氷の様な冷たい怒りが宿る。 言葉は無いが責めていた。 なんで全員で命をかけてでも止めなかった、と。 「…で、そのサザは?」 額に指を当てる。帰って来て早々に頭痛とは、どういう事だ、と唸る。 二人はアルに縋る勢いで前のめりに口を開いた。 待ってましたと言わんばかりに。 「水を汲みに行ったんだよ!」 アルは本格的に頭を抱えた。 枯渇しつつある水源。 それを独り占めしようとする輩が多い。 そんな中にあの無駄に見目麗しい妙齢の少女を連れていけばどうなるか。 次へ PR |
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