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サザと呼ばれた少女はにっこりと笑う。
「だって、喧嘩を売って来たのはあっちよ?」 「……喧嘩売られる前に何言ったのさ」 サザに非があると疑わないアル。 それに不満げに頬を膨らませるが恐怖の対象にもなりはしない。 さらに口を開こうとしたら別方向から声を出された。 「サザはあいつらが汲んだ水を横取りしたんだ」 「バルア」 厳つい男が静かに告げる。 ごろつきの中で一、二を争う実力者。 それの言葉は信頼に足るものだった。 アルはサザを睨み付けた。サザはバルアを睨む。 埒が明かない、とアルは持っていた水袋をバルアに差し出す。 「ちょっと、アル!」 慌てるのはサザ。バルアは眼を見開きアルを見つめる。 アルはその視線に何を思ったか首を傾げた。 「返すだけでは足らないか?」 ならば、と水がまだ入っていない水袋を手に取る。アルがそれに視線を注ぐだけで周囲にひんやりとした空気が漂う。 ふと視線を水袋にやれば、今まで萎んでいた袋がはち切れんばかりに膨らんでいた。 次へ PR |
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